適応障害について知る|診断基準や治療方法

適応障害とうつ病

カウンセリング

心の病と呼ばれる病気には、様々なものが存在します。代表的なもので言えば、「うつ病」が挙げられるでしょう。また、うつ病に似たような病気として、「適応障害」も挙げられます。この心の病は、ストレスが原因となって社会的機能が著しく阻害される心の病です。この心の病では情緒面と行動面において様々な症状が見られ、情緒面では意欲の低下・不安感・焦燥感・倦怠感・抑うつ状態等のうつ病を患った際に現れるような症状が現われます。情緒面において現れる症状がうつ病のそれとほぼ同じであることから、専門医でさえ適応障害とうつ病を間違えてしまうと言われているのです。適応障害とうつ病の違いを見極めるためには、行動面に現れる症状に注目する必要があります。この心の病では、行動面に現れる症状として不安感や焦燥感からくる暴力・衝動行為、アルコール乱用等が現われるのです。うつ病であれば、そういったエネルギーが必要となる症状が現われることが殆どありません。周囲の人から見ると、そういった行動面における症状について、ストレスによる性格の変化と捉えられるかもしれません。また、本人にしても情緒面に現れる症状によって自身がうつ病であるかもしれないと考えさせられる病気です。しかし、似ているもののうつ病と適応障害は別の病気になります。

治療方法においても、それらの病気には違いがあるのです。うつ病治療では、主にカウンセリングによる心理療法と抗うつ剤による投薬医療によって治療を進めていきます。それに対して、適応障害における治療方法では認知療法を中心的に進めていくのです。認知療法というのは、適応障害を引き起こしている原因となるストレスを取り除くための治療です。不安感や不眠といった症状が現われている場合、そういった治療に加えて抗不安剤や睡眠薬が処方されます。ただ、うつ病治療における投薬治療のように抗うつ剤が処方されることは抑うつ状態が強くない限り殆どありません。もし、適応障害であれながら専門医にうつ病であると診断されてしまった時には、抗うつ剤による投薬治療が行なわれます。そうなってくると、患者側は副作用に耐えながら治療を継続しなければなりません。うつ病治療では適応障害の治療と同様にカウンセリングによる心理療法でストレスを取り除いていきますが、それに加えて抗うつ剤の副作用に耐えるとなると、患者に掛かる負担は大きなものとなるでしょう。専門医の誤診を避けるためには、初診のカウンセリング時に自身に現れている症状について明確に説明することが大切です。前述した通り、適応障害とうつ病には行動面に現れる症状において違いがあります。そのため、カウンセリングを受ける時には自身の行動について振り返り、そういった変化があれば専門医に伝えておきましょう。そうすることで、専門医は適応障害であると判断し、適切な治療を進めてくれます。最後に、注意すべき点を説明していきます。注意すべき点というのは、症状の悪化についてです。この心の病は症状が悪化してしまうと、うつ病に変化してしまいます。そうなってくると、抗うつ剤による投薬治療まで受けなければならなくなりますので、早期発見・早期治療が大切になるのです。